隣の殺人鬼







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特別チーム発足後、早速俺達は会議室に缶詰状態となって、膨大な資料やデータを纏める日々が続いた。


営業部はプレゼンのプロだ。

相手を掌握し、自社をアピールする能力に長けている。

だが現場の知識に関しては乏しい。



一方、製造部は現場のプロだ。

そこは言うまでもないが、

逆にプレゼン能力や取引先との駆け引きの心得は無い。



俺達、営製管理部はその両方を兼ね備えている集団でなければならない。


営業部は間もなく、ニシダ製作所との最後の商談を控える。


相手側の社長や重役も出席するらしく、

最終的に向こうの社長が“Go”サインを出せば契約は締結する。



プレゼン資料のバックアップと、当日の質疑応答のバックアップ。


青木さん率いる特別チームは、今回その重責を担う。