いつまで経ってもしゅんくんはあたしのことムシし続けるから、あたしは直接しゅんくんちに行くことにした。


「おかえり、しゅんくん」

玄関の前に座るあたしを見てしゅんくんは固まった。

「おそかったね」

やだ、そんなに驚かないで。
ていうか急にがくがく震えて……。
なに?なんで後ずさりするの?

「ねぇ、しゅんくん」

あたしが伸ばした手を、しゅんくんは激しく払いのけた。

でも、あたしから目をそらせないでいる。

「しゅんくん、しゅんくん、しゅんくん……」

久しぶりに目があってあたしはすごく興奮した。

「しゅんくん、しゅんくん、しゅんくん……」

そんなに震えて、さむいのかなぁ、しゅんくん。
真夏なのにな。