「おい、そこのお前」
「えっ、はっはははいぃぃ!?」
聞こえてないと思われたのか、まさかのテイク2で低い声が背中にふりかかる。
思わず緊張が走って、さっき田中にやったよりもすばやく首がグリンと曲がる。これで痛めなかったのだから私ってば強いなあ~なんて心のどこか余裕な部分で思う。
わたしってばなんでこんな危機感ねえんだ、って余裕無い部分はハラハラなんだけど。
「おまえ、なんで1人でやってる。もう1人は?各掃除場所2人のはずだが。」
「あっ、えっと。
風引いちゃったみたいで……今日は早退する…そう、です……」

