中を覗くと、ベットの上で寝ている羅夢。

よかった。

「社長の子だと名乗る子達を連れてきました。」

名乗るって…

事実だっつーの。

「ん?あ、2人とも…。わざわざここまで…。優輝が言ってた少女は寝かせておいたよ。倉橋さん下がりなさい。ありがとう。」

社長って顔してる。

母さんといるときは甘々なのに。

「その子、男の人とかなり揉めてたよ。思いっきり会社の前で殴ってるし…とりあえず、その子を保護して、警察に引き渡しておいたから。」

ほんと、この人すごい

「羅夢、もしかして、元お父さんと?」

あ、話すの忘れてた。

「そう電話がきた。」

「ん?羅夢って言った?それって!」

あっ。

この人に喋っちまったんだ。

愛叶が!

「そうだよ!!」

2人で盛り上がりそうな勢い。

羅夢、お願いだ!

起きてくれ!!

「んっ。」

え?

ほんとに起きるし。