トントン
「いいんちょー入るよー」
「はーいどうぞーー!」
「なんだよ。いいんちょー生きてんじゃんw」
そこには、点滴や酸素のチューブを付けられながらも、いつものような笑顔で俺たちを迎えてくれるいいんちょーがいた。
「え、みんなどうしたの?!」
「先生が目を覚まさないって言うからきてやった。感謝しろ?」
「和お前誰目線だよwまぁ心配してくれたのはありがとうw」
「てかいいんちょーいつ目が覚めたの?」
「んーとね、昨日の夕方??目覚めたあとすぐ寝ちゃって、結局まだ蒼先生とちゃんと話してないや。」
「めっちゃ最近じゃねーか!!w」
声を聞いてる限りだと、いいんちょーは元気そうだった。
いつものように和やキヨがからかっているのが、ものすごい久々な気がして……
安心しすぎて俺は声が出なかった。
俺が安堵してるあいだ、キヨたちは盛り上がっていた。
すると、
「あ、じゃ、俺たち果物切ってくるから」
和とキヨはそう言うと、病室をあとにした。
それに続くようにして猿が
「じゃ俺たちは花瓶に水入れてるくるから。おい行くぞ根元。」
「お、おう。」
根元と二人は嫌だったからつれてってくれたのは有難いが、なんで俺だけ置いてかれたんだ。
まぁいいか。
いや、良くない。かなり気まずい。