それなのに、璃音の適応能力は高くて、すぐに受け入れてた。
俺達が家族になることに。
学校では友達として、家では姉ちゃんとして過ごす彼女はとても強いと思った。
だから納得出来なくても、璃音のように受け入れようと思った。
それから俺は璃音という呼び方から姉ちゃんに変えた。
もちろん中学では内緒だったが。
卒業した今はもうずっと姉ちゃんだ。
……でも最近俺は姉ちゃんを姉ちゃんと思えなくなってきた。
姉ちゃんの通ってる西高校は、頭がいいくせに、メイクしたりスカート短かったり、イケイケ系の人が集まる学校で顔面偏差値が高い。
まぁ姉ちゃんも可愛いから埋もれたりしないけど。
……ってそこではなく、元々真面目で校則を破ることなんて決してしなかった姉ちゃんが周りに言われて時々メイクをして帰ってくる。
もちろん、本人の意思じゃなくて、みんなが勝手に姉ちゃんをイメチェンしてるだけなのだが……
元々可愛いのに、メイクなんてしたらそれはもう可愛くて仕方ない。
そんなに可愛くなったら……俺だって理性を保ってられないのだ。
勘弁してくれ……姉ちゃんの友達よ……