だったら俺に言うことなどないだろう。





俺に出来るのは、蒼が体を壊さないようにサポートすることだけだ。




だから俺は蒼の横にコーヒーを置いて医局を出てった。




今はひとりにした方がいのかもしれない。




蒼が少し落ち着いたであろう頃に俺は戻るとして……




その空き時間は病棟見回りでもするか。




みんな夜ご飯ちゃんと食べたかなぁ。




俺の持ってる患者さんがちょうど璃音ちゃんの隣の部屋だったから、璃音ちゃんの部屋を覗くことにした。









トントン









もちろん返事はない。




返事はないとわかってても必ずノックするのはくせだろうか。




運ばれてきた頃よりは顔色も良くなってる璃音ちゃん。




でも、未だに熱が完全に下がりきらず、呼吸器外したら自力で呼吸できるかも怪しい。




挙句の果て、痙攣まで起こす始末。




蒼も寝れるわけがない。









「璃音ちゃん。早く起きようね。みんな待ってるからさ……蒼を早く安心させてあげてよ。」









応答がないのはわかってた。




それを望んでた訳でもない。




目が覚めるとも思ってなかった。




しかし、俺が病室を出ようとした時、いきなりベッドから物音がした。




驚いて振り向くと、璃音ちゃんが痙攣を起こしている。









「おい、まじか。このタイミングで……」









逆にラッキーだったかもしれない。




俺がここにいたことが。




俺はすぐに蒼に電話し、蒼はすぐに飛んできた。