お見舞いのフルーツを冷蔵庫に入れたり、色々やることをやったあともう一度璃音の隣に腰掛けた。
「大丈夫か。璃音……。って大丈夫じゃないよな。全くどこまで無理するんだか……。」
返事なんて返ってくるわけないのに璃音に話しかける。
「僕のところの部活はさ、人数多すぎちゃって今年はやっぱコンクール出れなかったよ。璃音は人数多くても上手いから出れるんだろうなぁ。羨ましいw」
だんだん返事が返ってこないのが怖くなってきて、璃音の手を強く握りしめていた。
「離れている分、前みたいに璃音を守ってあげられないんだよ。僕。だから無理しないでよ。お願いだからいなくならないでよ。……離れてるのが怖いよ……」
僕は泣いていた。
この1週間ずっと不安だったから。
死んでしまうんじゃないかまで考えたこともあったぐらいだ。
いい加減、無理するのだけはやめて欲しい。
何回も何回も約束してるのに……
「……龍太君?」
いきなり後ろから声がした。
「あ、蒼先生!」
そこには璃音の主治医がたっていた。
「……久しぶりだね。龍太君。璃音のお見舞い?……って聞くまでもないかw」
「はいお見舞いです。ほんと久しぶりですね……璃音しばらく入院してなかったから。」
「そうだね。久しぶりだからこそ体への負担が大きかったかな。今でこそ落ち着いちゃいるが、目を離した時に痙攣起こしたりとかココ最近多くてね。」
「そうですか……。」
「そんな暗い顔しないで!目が覚めたらまた連絡しようか?」
「あ、はいお願いします。部活入ってると面会時間過ぎちゃうんで来れなくて……。」
「無理する必要は無いよ。部活も大事!……まぁたまには会いに来てやって。目覚めたら尚更ね。」
「もちろんそのつもりです。……僕も会いたいし。」
「璃音もいい彼氏を持ったなw面会時間そろそろ終わるから気をつけて帰ってね。」
「あ、はい。じゃまた。」
「うん。」
僕は璃音の病室をあとにした。