処置室につくと、部屋の前で待ってたのは保健室の先生だった。
主治医という立場上何回かあった事があったので覚えている。
「あ、いつもお世話になっております。」
「いえいえ、こちらこそ。で、璃音何があったんですか?」
「体育の長距離走ってたら突然倒れて……」
「長距離ですか?!……駿太、先中入って、バイタルと動脈採血」
「了解。夏目さん、中に何人いる?」
「あ、藤村先生と川島先生と……」
保健室の先生から詳しい事情を聞き、2人が入った3分後ぐらいに俺も処置室へ入った。
そこには目を覆いたくなるような光景が広がってた。
苦しそうな呼吸。
体温はものすごく高いのに顔色は真っ青。
苦しそうな呼吸につられて汗もかいていた。
「蒼、璃音ちゃん熱40度超えてる。ちょっとやばいかも。」
「40度超えたか。……夏目さん、解熱剤と発作止めの点滴持ってきて。」
「あ、はい!」
「璃音〜。わかる?ここ病院だよ。璃音?」
「反応ないね。璃音ちゃん。」
発作が起きてからもう1時間が経つ。
それなのに治まらない発作。
流石に璃音も苦しいだろう。
薬を使うことは出来ても俺にはどうしてあげることも出来ない。
「蒼!!!!!!ぼーっとしてたら璃音ちゃんもっと危ない状態になるよ!主治医なら動く!」
あまりにも酷い璃音の状態を見て放心状態だった俺に駿太が声をかけてくれた。
「そうだよな。ありがとう。」