席に着いた時、斜め前の璃音がちょうど視界に入った。
……あれ?今日は寝てる?いつもスマホいじってるのに……。
私は体育委員をやってるため、見学の連絡を任されているのだが、いつも璃音は見学すると言ってやってくる。
体が弱いのか、なんなのか私たちに説明はないからよく分からなかったが、少し心配だ。
声をかけないまま時が過ぎ、朝のSHRが始まったのにも関わらず、璃音は目を覚まさなかった。
ただ眠いだけならいいんだけど、大丈夫なんだろうか……?
隣の席の子が起こしていたから下手に声もかけなかったが。
朝のSHRが終わったら璃音から声をかけられた。
「今日の体育って何やるの?」
「んー……?確か長距離?」
「え?なんで長距離?」
「スポーツテストのやつだって」
「……あーー。ありがとう。」
「いいえー。」