俺は2階の璃音の部屋へ向かった。







トントン







「……姉ちゃん?居ないの?開けるよ?」









声をかけても返事が来ないので申し訳ないと思いながらも部屋を開けた。









「おーい?……姉ちゃん、入るからね。」









流石に許可無しで入るのは躊躇ったが、この際仕方ないだろう。





俺は躊躇いながらも姉ちゃんの部屋に入った。





するとそこには、ゼリーも食べかけ、ペットボトルの蓋は開けっ放し、薬も飲みかけで璃音が床で寝ていた。





それが疲れによるものか、それとも体調が悪いのか俺にはわからないけど……





とりあえず、このままにしておくのはまずいことだけは分かった。









「……床で寝てたら風邪ひくだろ。」









声をかけても起きる気配がないので、姉ちゃんを抱え、ベッドに運んだ。









「やっぱり綺麗な顔立ちしてるよなぁ……」









姉ちゃんの……璃音の顔を見ていたらこのままじゃ襲ってしまいそうな勢いだ。





とりあえず、ここから離れなきゃ。





食べかけのゼリーと薬を片付けて俺は部屋を離れた。









「……はぁ。ほんと無防備……それにしても変な咳してたな……」










そんな独り言をこぼしながら階段を下っていると母親に声をかけられた。