バイト帰り。





夜ご飯いらないと連絡したが、思いのほか早く終わった。





現在時刻9時。





家に帰っても夜ご飯は用意されてないだろう。





あの母親のことだ。





みんなで食べれないのはさみしいとかなんとか言ってるかもしれない。





外で食べようとも思ったが、コンビニで買って家で食べることにした。









「……給料日近いし、たまにはいいよな。」









姉ちゃんは食欲無い時でもゼリーは食べてくれる。





朝ご飯が減ってなかったのが未だにきになっていた俺はゼリーを買って帰ることにした。





姉ちゃんの好きなナタデココ入りの。





ちょっと高めだから普段はなかなか買わないけど。










「ただいまー。」









「おかえりなさい〜。」









「あれ?姉ちゃんもう寝たの?」









「あぁ、疲れてたらしくて夜ご飯も食べずに寝たわよ。」









……やっぱり食欲なかったんじゃん。





念の為聞いてみる。









「食欲無いって?」









「いや、疲れてるだけって言ってたわよ。疲れで食欲が出ないのかしら?」









嘘つき……





食欲ないんだろ?





そんなことやってるとまた倒れそうで怖い。









「姉ちゃん用にゼリー買ってきたんだけど、届けてくるわ。」









「あら珍しい。さっきゼリー食べてた気もするけど……夜中お腹すいた時ように持ってってあげてもいいわね。」









「ゼリーは食べたんだ。まぁいいや。届けてくる。」









「あ、涼夜ご飯は?」









「コンビニで買ってきたけど……?」









「璃音の分余ってるのよ。食べる?」









「あー。買ってきたの明日の昼にするわ。食べる。」









「わかったわ。用意しとく。」