「良かったな。願い事が叶ってよ」 試合終了のホイッスルの音に重なって、恭介の言葉が耳に残る。 澪の手は微かに震えていた。 「…うるさい」 また煙草の香り。 恭介は二本目の煙草に火を灯した。 ────────────────────────────────────