「私は、もっと宇佐木くんの良さを皆さんに知ってもらいたいです。宇佐木くんはとても素敵な方ですから」

「な、お、お前も先輩の事リスペクトしてんの…?」

「リスぺ…?えと、あの。…おこがましいとは思いますが。好きなんです」



顔を真っ赤にさせて茉侑がそういう。
なんだ、この女。
地味で暗いと見せかけて、先輩を好きだって堂々というなんて、度胸のあるやつなのか。

先輩の良さをみんなに知ってもらいたい…?
そんな考え方、したことなかった。


こいつ…、やるな。




「茉侑の事、認めてやってもいい!お前は今日から、僕の舎弟だ!」

「えっ?」

「二人で、宇佐木先輩の親衛隊を結成する!」

「ええっ!?」




この女といれば、先輩にも近づけるかもしれない。
僕は、先輩の側にいるためならなんだって利用してやるんだ!