この目でこうして神々しい姿を見ることができるなんて!!
感激だぁ。



「ウサギー、俺暇なんだけど」

「俺が知るか」

「あ、間違えた。凛♡」

「ウザい」



あれは誰だ?
先輩に馴れ馴れしく話しかけるあの優男は!?
茶髪のパーマ。
先輩に似つかわしくないなよっちぃ男だ。
所謂爽やか系イケメンみたいな。
なんだ、先輩の舎弟か?

あんなやつより、僕の方がずっと役に立つのに。



しかも、あいつ先輩の事ウサギとか言った!?
先輩の名前をもじった挙句、弱小のウサギだなんて!
許すべし!


先輩も、うっとおしそうだし。
やっぱりあいつは、先輩の舎弟でもない。




ぐぬぬぬ。
僕の方が、あの隣にはふさわしいのに。
はやく僕の存在を先輩に知ってもらわないと。


中学の時。
不良に絡まれていた僕をさっそうと現れて助けてくれた宇佐木先輩。
そんな先輩を追ってようやく、ここまでこれたんだ。