「今度さ、凛の家にも泊まりに行かせてよ」

「泊まりにって、うち、アパートで狭いし。お前んとこみたいなことできねぇよ」

「別にいいじゃん。モックとかで持ち帰りして食べて騒いでとか、楽しそうじゃん」




そうか?
まぁ、海老名はなんだって楽しめそうだけどな。



「うわ。考えたらものすごく楽しみになってきた!」

「楽しみにって、来るの前提かよ」

「え、行くよ。あ、そうだ。大神さんも誘おうか」

「は、無理だろ。バカか」

「大丈夫だって、夜は心さんの部屋にお願いしてさ」




なんでそんな目を輝かせてるんだよ。
一言も俺はいいと言っていないのに。

家になんか来たって、面白いもんなにもない。
海老名は姉ちゃんとも上手くやってるし、問題はないんだろうが。



「楽しみだな」



まだ言ってるし。