「でも…、お二人ともすごかったです!バスケ見ました。綺麗なドリブルで、パスが通ってチームワークって感じでした!」



大神が、目を輝かせて言う。
何がそんなに嬉しいんだか。
自分がされたことも忘れて。



「…バカじゃねぇの。人の事より自分の事考えろよ。あんな事されてなんで怒らねえんだよ」

「え…」

「ウサギ」

「お前だって見ただろ。あれ、ぜってぇわざとだ」

「わ、私が…、私が暗くて、オドオドしてて…、周りをイライラさせているのがいけないんです…!」

「あ?」



大神の言葉にイラッと来て睨みつける。
なんでここまで来て自分のせいだとか言えるんだ。
どんだけお人好しなんだよ。



「あの、私今、頑張ってるんです!宇佐木くんに勇気をもらって。私の事、周りにもう少しわかってもらって、目指せ友だちひゃ、百人は無理ですけど、まずは一人からって」

「…」