「まさか宇佐木くんがケンカとサボる目的以外で…しかも女の子を連れてここに来るとは…」

「でしょう!先生、うちのウサギ成長したんです!」

「海老名くん…!先生、嬉しくて涙が出ちゃう…!」

「てめえら、今すぐその小芝居やめろ」




大神を連れ海老名と共に保健室に行くと、保健医の魚住千紗子。
海老名とノリが似ていて波長が合うらしい。
だからこそ、もんのすごく厄介な奴だ。



「あらあら、鼻血ね。額とかも赤くなってるわね」

「ボールが当たって」

「血はもう止まってるみたいだけど、少し冷やしておきなさい」

「はい…」



魚住は保健医の顔になりテキパキと大神のケガを診る。
ボールが勢い良くあたってはいたが、鼻血以外は大丈夫そうだと言われた。



「脳震盪とかも起こしていないみたいだし、大丈夫だと思うけどもし気持ち悪くなったり変だと思ったらすぐ教えてね」

「はい。ありがとうございました」