「ウサギ、一個言っとくとな」

「あ?」

「球技大会は自由参加じゃなくて、ほぼ全員参加の行事だからな」

「ぐ…。わ、わかってるよ!」



なんだよ、最近こいつの肩ばっか持ちやがって。
海老名の奴、なんだかんだ言ってこいつの事好きなんじゃ…。



「今まで行事とか、参加したことねぇし」

「だったら!せっかくなので今年からいろんな行事に参加してみてはいかがでしょう!」

「は!?やだよ。なんでそんな面倒くさいこと」

「宇佐木くんがいたらきっと楽しいです!」




だからなんでそんなキラキラした目で言うんだ!!
俺がいたら楽しいとか、そんなの嘘だろ。
どっちかっつぅと俺は、邪魔者で。
いないほうが絶対いい。

クラスメイトだって俺を怖がってるし、迷惑に思ってるのくらい知ってる。



「バッ、ばっかじゃねぇの」

「はい」



だからなんで、バカって言われて嬉しそうに頷いてんだよ。