「え…これ…」
「飲みたかったんだろ」
公園についてベンチに座り、袋から取り出したスムージーを渡す。
躊躇いがちに受け取った大神は驚いたように俺を見た。
どうせ、似合わねぇとか思ってんだろうな。
自分でもそう思ってんだから仕方ねぇ。
「飲んでもいいんですか?」
「そう言ってんだろ。しつけえよ」
「す、すみません…。あの、いただきます」
謝らせてぇわけじゃねぇのに。
どうしたらいいのかわからない。
やっぱり、誘うんじゃなかった。
黙って別れとくべきだった。
「美味しいです!宇佐木くん!とても美味しいですよ!」
「…そうかよ」
そうだろうよ。
俺だってそのために海老名までまいてきたっていうのに。
「あの、はい。宇佐木くんもどうぞ。というか、宇佐木くんのですけど…」
「…あ、ああ…」
戸惑いながらそれを受け取り、考えた末に飲む。
買ってるのがばれたんだ、今更飲むのに躊躇する必要ないと判断した。