だから俺だってわざわざ人目を避けて買いに来たわけで。
………。
「あーくそ!…の、飲みてぇならあるけど」
「え?」
「飲むのか飲まねぇのか!」
「飲みます!…え、あれ?え?」
勢いに圧されて返事をしたんだろう大神は戸惑いながら俺を見る。
くそっ。
こんなの俺の柄じゃねぇのに。
「ついて来い」
「え、あ、はい…」
とりあえず、人目のないところに。
ここら辺に公園とかあったか。
くそ。
なんでこんな事に。
海老名がいたら面白がってからかってくるんだろう。
いなくてよかったぜ。
「あの、宇都木くん…どこに…」
「うるせぇ!黙ってついて来い!」
ってくそ。
怖がらせてどうすんだよ。
うまくいかねぇ。
やっぱり、海老名は必要だったか。

