付き合う?
冗談じゃねぇよ。



俺が女と?



「よぉ。ウサギちゃんよ~」

「ウサギだって!寂しくて死んじゃうの~?」



ワクドナルドを出て歩いていると、ガラの悪い奴らが絡んでくる。
バカにした口調にピキッと青筋を立てた。



「あ?」




凄みを聞かせ睨みつけると、男たちはケラケラとバカな笑い声をあげる。




「凛」

「うっせ。鞄もってろ」




こういう時、海老名は俺を“うさぎ”とは言わない。
俺の神経逆なでするってわかってるから。
そういうところ、器用だと思うが。

今はそんなことどうだっていい。




「その軽口、たたけねぇようにしてやるからかかってこいや」




男たちにそう荒い口調で言うと、誰もいない場所に移動する。