ムッスーとしたふて腐れた顔の海老名と、どうして向かい合ってなくちゃいけないんだ。




「んだよ」

「俺の言いたいことわかる?わかるよね?わからないなら本当にウサギはバカだよ、バカ」




月曜日、2限が終わった頃に登校すると海老名にひっ捕まえられ屋上にやってきた。
言いたい放題言われムッとしながらも、海老名が何を言わんとしてるかくらい俺にだってわかる。
この間の喧嘩のことだろ。



「別に、あれが俺なんだから。あれで大神が俺に失望しようがどうしようが勝手だろ」

「あれが俺ってなんで決めつけるかな!ウサギは我慢がきかなすぎ!」

「うるせぇ!それが俺だって言ってんだろ!」



我慢なんかするつもりねぇし。
むかつくもんはむかつく。
ケンカしたければケンカする。
それが俺だって、何度言ったわらかるんだ。



「大神さん、泣いてたんだ。あの後ずっと」

「…俺が知るかよ。勝手に俺の事誤解して理想作り上げてたんだろ」

「違うよ!ほんとバカ、大バカ!」

「お前、いい加減にしろよ!」