「先生、酷いです。せっかく宇佐木くんが授業に出る気になってくれたのに、あんな風に…」

「いつものことだろ」

「だから酷いんです!」




なんでお前がそんな怒ってんだ。
てか、怒るんだな。



「お前さ…、なんで俺に話しかけてくんの?俺、あんたの事…」

「私、決めたんです。宇佐木くんに告白するって決めた時から。諦めないって。少しでも私の事知ってもらって、それでもダメだったら諦めようって。まだ、私の事知ってもらってません。だから、諦めないんです!」




なんでそんな意気込んでんだ。
そもそもなんでそこまで。



「す、好きです!宇佐木くん!あの、と、友だちになってください!」


それはすごく一生懸命で。
必死で。
顔を真っ赤にさせて。
少し震えながら。

バカな奴だと思う。
こんな俺を好きになるなんて。
俺の事、なにも知らないくせにと。


それでも。



「…友だちなら、なってやってもいい」




俺も、大概だ。