シャカシャカ、とマラカスの音が部屋に響く。


「____だから進むんだ~~♪」


歌い終わった彩華がマイクを机に置く。


「相変わらず上手いわね」


「ほんとほんと!」


「えへへ。ありがとー」


サナもうんうん、と首を縦にふる。


すると、次の曲のイントロが流れてきた。


「これは誰の選曲かしら?」


すると、サナが手を上げた。


「私です」


「はい、マイクー」


麗音が、サナにマイクを渡す。


ありがとう、とサナが言った数秒後に歌詞が始まった。


「~~~♪♪♪」


サナの歌声は、お世辞にも上手と言えるものではなかった。


だが、サナは一生懸命歌い続ける。




「…………ふぅ」


「サナさん、乙ー!」


「よかったよ~!歌手になれそう!」


「とてもよかったわ」


歌が得意ではない彼女の歌を、絶賛する三人。


「あ、ありがとう……ございます」


サナは照れつつも笑ってこたえた。






「じゃーねー」


「うん、また明日ー!」


「ば、ばいばいっ」


「ふふ、また明日。今日はとっても楽しかったわ」


「は、はい!私もです」


美加はニコッと笑って言った。


「明日も楽しみましょうね」