授業が終わり、放課後のチャイムが鳴った。
サナが教科書を鞄に詰め込んでいると、サナのところへ二人の女子が寄っていった。
「ねーねー、鈴木さん。放課後一緒に遊ばない?」
「え、私?」
「そーそー。サナさんの私服見てみたいんだよねー」
「バカ。あんたそういうときは、サナさんと仲良くなりたいからとか言うでしょ、フツー」
「えー?」
サナはその様子を見て楽しそうに笑った。
「うん、私でよければ」
「まじ?じゃあ一緒に帰ろー」
その後、3人は帰りの支度を終え、楽しそうにしゃべりながら並んで教室を出ていった。
「なに……あいつ」
その姿を見た美加は、怒りを覚えた。
(あいつ……私の立ち位置を奪うんじゃねぇよ。外見を褒められるのは、私だけでいいんだよ……!)
「「美加ー、帰ろー」」
帰り支度を終えた麗音と彩華が、いつものように美加に声をかけてきた。
「…………」