教室に着くと、何やら騒がしかった。
「どうしたの?」
美加が一人のクラスメイトに問う。
「あ、美加さん!おはよう。実はね、鈴木さんが、今月の『GSガール』に載ったんだよ!」
「え?鈴木さんが?」
美加は、早足で輪のもとへ向かう。
鈴木サナっていったら、メガネをかけていて、地味めな女子だったはず。
美加は、サナの机にクラスメイトが置き、開いているページを見て絶句する。
『街中で見つけた可愛すぎる女子中学生、鈴木サナさん』
そのキャッチコピーの下には、メガネをかけていなく、サイドテールで、プリントTシャツにデニムのミニスカートを合わせた、可愛い女子の姿が写っていた。
(うそ……っ!!これがサナ……!?)
「すごいねー。もしかしたら、これをきっかけに読モになれるかもよ、サナさん!」
「そしたらうちのクラスからは二人目かぁ」
クラスメイトの言葉に、サナは照れたように笑いながらこたえた。
「そ、それはないよ。雑誌の人も載るかどうかわからないって言ってたし」
美加は、そうこたえたサナの顔を見る。
黒縁のメガネに隠れる目は、二重でぱっちりしつつも切れ目のいい目をしていて、鼻は小さく、顔も小さい。
(よく見たら、可愛いかも……)
美加は、地味子のサナと関わることが、そうそうなかったため、サナの顔をよく見たことがなかった。
「この日は、友だちと好きなバンドのライブに行くから、格好もいつもより気合い入れてたし……」
「それにしてもだよ。鈴木さんがこんなに可愛かったなんて。これからは、学校でもメガネ外してきたら?」
「あ、うん。そうするよ」
それからも、クラスメイトとサナの会話は暫く続いたが、美加にはそんなもの耳に入っていなかった。

