美加が通学路の角を曲がると、多くの中学生が、リボンやネクタイをなびかせて、ふぃだぁ学園の校門をくぐっていた。


生徒たちは、にこやかな声で校門の前にいる先生たちに挨拶をしている。


「おはよーございま~す」


「センセ~、おはよー」


そんな生徒たちも、美加を見つけると、


「あっ!美加さん!おはようございます!」


「おはようございます!今日もお綺麗ですね!」


などと言って、すばやく校門に美加が通る道をつくる。


「ふふっ、おはよう」


美加はその様子を見ると、満足そうに笑って、つくられた道を通る。


(ふふっ………やっぱり気持ちいいわね。美しいといいことばかりだわ)