数十分後――。

 準備が出来た俺は律子ちゃんと共に女子更衣室の前にやってきていた。

「……あ、あの」
「何かな? 律子ちゃん」

 少し頬を赤くして俺を見つめる律子ちゃんは慌てた様子で何故か謝ってきたが、俺は静かにため息を吐いていた。


 ……さっきから何度目だろうか?


 そう思いながらガラスに映る自分の姿を見たがどこにも違和感はなく、更にため息を吐きたい気分になった。

 この格好も回数を重ねるごとに身体に馴染んでいくのが怖い。