そんな事を思っている間にすっかりワンピースを脱がされてしまった律子ちゃんはかわいそうに下着姿で――
「トモミン、下着だと思ってたでしょ? 甘いなあ……こんなスケスケのワンピースでそれはないって」
 と、思っていたら水着だった。

 しかし、その水着もかなり際どいデザインで律子ちゃんの身体には小さいようで色々とこぼれそうになっており、恥かしさのあまりその場にしゃがみ込んでいた。

「ほれ、ほれ――この水着をデザインしたのは私なんだよ。どう、すごいでしょ?」

 そんな律子ちゃんを見ながらすでに話が違う方向に進んでいるのもお構いなしで自分の着ていたワンピースを剥ぎ取ったママッキーさんは見てくれと言わんばかりに胸を張っていた。
「色んな意味ですごいですけど、せめて胸は隠してください」
「ん? おっと、失礼」

 ひらりと俺の手に舞い降りてきたのは赤い水着。

 どうやらワンピースを剥ぎ取ったときに勢い余って一緒に水着まで剥ぎ取ったみたいで、それが俺の手に舞い降りてきたわけだ。

「トモミン、ただ見はよくないぞ」
「そう思うのなら隠してくださいって」
「別にこれ以上は減りようがないから――って、誰が貧乳さね」

 誰も何も言ってませんから、隠しましょうよ。

「どうせ、こんな貧乳見ても興奮もしないって言うさねっ」
「落ち着いてくださいって……ほら、周りから見えますから」

 怒っているのか拗ねているのか微妙なママッキーさんを宥めつつ、足元に座り込んで立ち上がろうとしない律子ちゃんを立ち直らせて手伝ってもらおうと思ったのだが、「恥かしいです、死にそうです、切腹でーすっ」と、こちらも意味不明な事を口走って暴走していた。
 結局、何を作ったのかを確認出来ず、ママッキーさんの逆ギレに勘弁してくれよと思っていたら、俺達の周りには人だかりが出来上がっていた。