〈?side〉

入学式後のクラスで自己紹介をしているときに、その人は居た。“白鳥 玲香” あの白鳥財閥のご令嬢。家が貧乏な私は何としても取り入ろうとしていた。放課後、

「つぐみ帰るよ」
と言う、玲香の声がした。つぐみと呼ばれた子はすぐ行くと言いながら、さらに後ろの席の子を誘う。名前は知らない。私はどうやって、声をかけようか悩んでいるうちに、3人は教室から出ていってしまった。

次の日から3人が一緒に行動するところを多く見かけるようになった。私は、お揃いの筆箱を使い笑いあう3人を見てる事しか出来なかった。完全に出遅れた私は、悔しさで一杯だった。

100歩譲って初めから知り合いだったっぽいつぐみとやらは仕方ない。でも、もう1人のあの女、ちょっとタイミングが良かったからといって玲香と仲良くなるなんて、許さない。 あの場所は私の物なんだからね。

さーて、どうやって奪おうかな♪
覚えてなさい、結城 奈央。。。。