先生に引っ張られるように昇降口に連れ込まれる。
斉藤くんを見るけど、なんだか怖い表情で助けを求めることもできなかった。
けど、ここで怯んでいられない。
「つづき!昼休みに!!」
「おら、行くぞ」
「先生もっと優しく~」
きっと気を遣って私のカバンを掴んでいる。
いまは女子生徒に触れるだけで変態、セクハラ扱いだ。
先生って生き物も息苦しいものだよね。
斉藤くんに叫んだ言葉は伝わったかわからないけど、気にする暇を与えてくれない鬼教師。
先生に監視されながら靴を履き替えると、教室まで本当についてきた。
教室に入れば、クラスから変な目で見られて笑われ、担任はまたいいネタができたと言わんばかりに私をネタに笑いをとった。
憂鬱な1日のはじまり。
だけど、授業中に届いたメッセージによってほかの余計なことは考えられなくなった。
《昼休み、別棟の空き教室で》