わかってたけど。
もちろんわかってましたけど!!
そこで、少しふてくされたように横目で私を見る視線、たまりません!!
「もちろん、斉藤くんの声と握ってくる手の形と大きさと力加減、半径3メートル以内なら匂いも嗅ぎ分けられますよ!」
「…………」
「だから、斉藤くんが近くにいたらすぐにわかります!」
「…………」
「斉藤くんの匂いの動きで死角でもどこにいるかばっちり把握できるし」
「…………」
「あ、あからさまに引かないでもらっていいですか?
まぁそこも斉藤くんの良いところかもだけど」
でもギャグマンガかよってくらい思いっきり整った顔を歪めて、変な顔をしてるんだよな。
ここがやっぱり邪道が抜け切れない部分なのか。
まぁ、それも彼の長所。
なんて上からなことを思っているとそれが伝わったのかキッと睨まれた。
この心読まれたかもしれない察しの良さは王道だよ、きっと!
そうゆうことにするから睨まないで!!