「…」 「杏香、もうすぐ誕生日じゃん? でも俺、女子の趣味とか分かんねーし…」 「もしかして、それで…」 「うん、本当はサプライズにするつもりだったんだけど…さ」 杏香は驚いた顔で順平を見つめていた。 ほっとしたのか、涙腺がまた緩んでしまっている。 エリカはやれやれと言いたげな顔で私を見た。 ほんとに人騒がせなカップルね、とでも言うよあなエリカの顔を見て、私は思わず笑ってしまう。 するとすぐに、人の顔見て笑わないでよ、と怒られた。