pailing LOVE



***


教室に戻ると、もうあまり人はいなかった。

そういえば全体終礼をしたから、あとは自由解散なんだった。

杏香はまだちょっとした放心状態で、エリカは順平待ちだった。

しばらくすると、ようやく順平が教室にやって来た。


「杏香っ」

「…」

「俺、浮気なんてしてねーよ」

「…じゃあ、さっきの子は何?
順平と仲良さそうだったじゃんっ」

「別に、普通だよ。同じクラスの奴だし」

「でも…っ」


杏香は泣いていた。


「あんな…仲良く…てっ」

「あのさ、杏香」


順平の声は、少し上ずっていた。


「…俺まだ、杏香のこと何も知らないんだ」