そんな中、私はたくさん置かれたグラスの中で、間違えて男の子が頼んだお酒を飲んでしまったらしい。
顔が火照り、カラオケのうるさい音にもクラクラして、トイレに行くと言って部屋を出た。
エアコンの効いたフロントの脇の壁に寄りかかりながら、火照りが和らぐのを待った。
なんだかドッと疲れが出た。
自分が楽しむよりも、周りの空気を悪くしないように気を遣っているだけになっている自覚がある。
元々テンションの高いタイプではないし、どちらかというと人見知りする私には合コンには向いていないということがわかり、今度からは断ろうと心に決めた。
だけど、今日はそういうわけにはいかない。
あまり長時間席をはずしているのもよくないからと部屋に戻ろうとしたとき、端っこに座っていた例の彼がやってきて控え目に私を覗き込んだ。
「大丈夫?お酒飲んじゃったの?」
「え?どうして…」
「頬押さえてたし。
俺の位置から、君が目に入るから」
思わずパッと頬を押さえると、彼はふっと笑みを浮かべた。
「大丈夫なら戻ろう。
もうちょっとここにいるなら付き合うよ」
穏やかにそう言った彼は、私が大丈夫じゃないことをわかっていたように、返事を待たずに壁に背を預けた。
顔が火照り、カラオケのうるさい音にもクラクラして、トイレに行くと言って部屋を出た。
エアコンの効いたフロントの脇の壁に寄りかかりながら、火照りが和らぐのを待った。
なんだかドッと疲れが出た。
自分が楽しむよりも、周りの空気を悪くしないように気を遣っているだけになっている自覚がある。
元々テンションの高いタイプではないし、どちらかというと人見知りする私には合コンには向いていないということがわかり、今度からは断ろうと心に決めた。
だけど、今日はそういうわけにはいかない。
あまり長時間席をはずしているのもよくないからと部屋に戻ろうとしたとき、端っこに座っていた例の彼がやってきて控え目に私を覗き込んだ。
「大丈夫?お酒飲んじゃったの?」
「え?どうして…」
「頬押さえてたし。
俺の位置から、君が目に入るから」
思わずパッと頬を押さえると、彼はふっと笑みを浮かべた。
「大丈夫なら戻ろう。
もうちょっとここにいるなら付き合うよ」
穏やかにそう言った彼は、私が大丈夫じゃないことをわかっていたように、返事を待たずに壁に背を預けた。