土曜日――
荷物はあっという間に全部運び出され、部屋には何もなくなってしまった。
ここにも秋との思い出はたくさんあったのに、なんだかあっけない。
がらんとした部屋の隅でうずくまっていたら、ドアが開いて友香が顔を出した。
「…加奈、もう行こう?
新しい部屋の鍵開けないと、荷物運び込めないよ」
「うん」
後ろのほうには葉山がいて、いつのまに行ってきたのかコンビニの袋を手に下げている。
「葉山、それお昼ご飯なんだからね?
まだ食べちゃダメだよ?」
「えー疲れたからちょっと食べちゃダメ?」
「何に疲れるのよ。
引っ越し業者に偉そうに指示出してただけでしょ」
二人のいつものやりとりに、くすりと笑える自分にホッとする。
友香と葉山が引っ越しに立ち会ってくれて本当に助かった。
荷物はあっという間に全部運び出され、部屋には何もなくなってしまった。
ここにも秋との思い出はたくさんあったのに、なんだかあっけない。
がらんとした部屋の隅でうずくまっていたら、ドアが開いて友香が顔を出した。
「…加奈、もう行こう?
新しい部屋の鍵開けないと、荷物運び込めないよ」
「うん」
後ろのほうには葉山がいて、いつのまに行ってきたのかコンビニの袋を手に下げている。
「葉山、それお昼ご飯なんだからね?
まだ食べちゃダメだよ?」
「えー疲れたからちょっと食べちゃダメ?」
「何に疲れるのよ。
引っ越し業者に偉そうに指示出してただけでしょ」
二人のいつものやりとりに、くすりと笑える自分にホッとする。
友香と葉山が引っ越しに立ち会ってくれて本当に助かった。



