やっべぇ。

ジェイソンが追ってきてる。

ハンドルを握る手が震える。

レト「キヨくん、ジェイソン今どこ」

キヨ「後ろにワープしたっぽい」

レト「今チャンスか」

狭い道を進んでいく。

広い道に着けばあとは車は捨てて走って逃げればいい。



キヨ「はづき達の方に行かなくてよかった…」



キヨくんはぽつりと呟いた。

ほんとに。

俺もそう思う。

聞いたところだとはづきは1回首を掴まれたそうだし、もう怖い思いをさせたくない。


キヨ「レトさん、もう少し!」

前方に道が見えた。

レト「よっしゃあ」

広い道に出て、車を止めた。

エンジンはかけたまま。



ーーーーーーザザッ



!?

レト「まずい」

もう目の前が恐怖で暗くなってきている。



ーーーーーーガチャーンッ



レト「あ、車やられた」

キヨ「あそこ家ある!」

レト「よし!」

家までたどり着くと

キヨ「うわ、ここドア壊れてる」

レト「ままままじか」

ジェイソンがもう家の近くにいるのが見える。

キヨ「レトさん、これ」

キヨくんは鉄パイプを渡してきた。

キヨ「俺が1発レンチで殴るから、もし失敗して掴まれたらこれで」

レト「わかった」

キヨくんは扉の横に隠れ、ジェイソンが来るのを待っている。

ジェイソンが来た。

キヨ「おらぁ!…ぐはっ…」

当たったが怯まず、キヨくんの首を掴んだ。

レト「離せ!」

鉄パイプでぶん殴るとキヨくんを落とした。

キヨ「…かはっ…よし、逃げよ!」

隣にある家に飛び込んだ。

キヨ「ここはドアあるよ!」



ーーーーーーザザッ



レト「あれ、いなくなった?」

キヨ「見失ったか?」

しばらく息を潜めて待ったが来なかった。

レト「逃げきれたかな」

キヨ「よし!皆んとこいくか」