私たちは声のした方へ音を立てないように走っていった。

そのあいだ、生存者リストは見れなかった。

レト「この辺のはず…」

ガッチ「あっ…」

何かを見つけた様子のガッチさん。

はづき「ガッチさん?」

ガッチ「いや、見ない方がいい」

はづき「えっ?……まさか」

ガッチ「うん、その“まさか”だ」

はづき「そ…そんな……」

言葉を失う私。

レト「はづき…」

心配そうに見守るレトさん。

はづき「……みつは…」

私がすぐに探しに行かなかったから。
私のせいで…


そう思った時、ガッチさんの腕がふわっと私を抱きしめてくれた。

ガッチ「…はづきのせいじゃないよ。これは誰のせいでもない。大丈夫。はづきは何も悪くないよ」

そういって頭をぽんぽんっと撫でてくれた。

全身にガッチさんの温かさが伝わる。

はづき「……ありがと」



ガッチ「とにかく、ここは危険だ。なるべく安全なところに行こう」