学校までの行き道
私は嘘をついた


「大丈夫だって!
ちょっと急用思い出したの!」



春はちょっと疑ってたけど信じた


そうだよね、私今まで
いい幼なじみ
いい友達のポジションでいたんだもん




「5月3日ってうららの誕生日だろ?」

「俺…その日うららを遊びに誘おうと思うんだけど…どこがいいと思う?」



横にいる君は照れくさそうに、
でもとてもいい笑顔で私に聞く




(その日私も誕生日なのにな)




毎年私の誕生日には
私の家で春も一緒に祝ってくれた
ケーキや美味しいもの食べて
おめでとうって言ってくれた




毎年私に似合いそうだからって言って
いろんなプレゼントをくれた







ねぇ、春
神様っていじわるだね
運命って悲しいね



そんな私の気持ちを知らないで
君はうららの事を考えてるよ


その横顔は今まで1度も見たことがない
ちょっと真っ赤で優しい顔だった