私は日直の仕事があって教室に残っていた



「あれー?こころ1人?うららわ?」


「うららは先生に用事あるって職員室行ったよ〜」




ふーんと言いながら秋人が私の目の前の席に座った




「春はどうしたの?」


「あー、なんか先輩に呼び出されてる」



えぇ?!と言いながら私は立ち上がった



「大丈夫、男の先輩だよ」



ちょっと安心したけど

「男の先輩でも大丈夫じゃなくない??
どうしよう目付けられてないかな?」


ぷっと秋人が笑う
「どんだけ春のこと好きなんだよ
大丈夫だから、委員会の先輩な?」




ほっとしてイスに座りなおした
あれ???


「なんで…しってるの?」


「ん?あー、
こころが春のこと好きだってこと?
見てればわかるよ」



「嘘…そんなにバレバレなんだ…」



なのにどーして春は気が付かないのかな…
どんだけ想っていても春には
届かない、気が付かない




「実はさ、俺も、うららのこと好きなんだ」


さっきまで合っていた目は
恥ずかしいそうに隣にずれた




ん?これって…

うららと秋人は両想いってこと…?



応援したいけど、できない…
けど、してしまう私がいた







しばらくすると「秋人ー」と知らない人の声


背は私より小さいのに
すらっとした長い足
くっきりした大きな目


な、なに??
この可愛い子!



しかも、やけに秋人にベタベタしてる…



「あ、こころ、こいつ乃空」


「こんにちは! 高山 乃空 (たかやま のあ)です!えーと、こころちゃん?よろしくね」





よろしく…と小さく答えた


少し秋人と話したらすぐに帰って行った




もしかしてだけど、乃空ちゃんも秋人のこと好きだったりするのかな…


勝手な考えだけどちょっと気になってしまった