ガラス越しのサンプルを見つめる彼女が突然独り言を呟いた。

「おいしそう」

たったそれだけ。でも彼女の瞳はとても輝いていた。

『食べたいの?』

まあ、あんな目をしてたんだから食べたくないわけがない。

『うん、けど一緒に食べてくれる人がいないからいいの』

そりゃこの店一人ではいるのには勇気いるよね。

あ、それなら。

『なら、俺じゃだめ?』

普通の子なら(昼休みの女子)断ることないだろうな。

けど昼休みにこんな子見たことないし断られそっ