「信っじられない!逃げてきたの?」


「そんな人聞きの悪いこと言わないでよ、あれは不可抗力だったの」



そう、不可抗力。


薄々気づいてた、幼馴染の私への恋心は無かったことにするしかなかった。



何にも知ったらダメだった。


そう言われるべきでもなかった。




「好き」なんて、祥平に言われるのは


私じゃない、







ーボスッ


「いったー!ちょっと、何叩くのよ!」


「あんたが何考えてるか知らないけどね、ちょっとは祥平くんの気持ちも考えてやりなさいよ!」


「美和はいつもそればっかり!美和に言った私がバカだった」


「なんだってー?」




23.5センチの上履きで、


トイレへも廊下へも避難訓練の時のグラウンドへも行ったであろうその上履きで、


私の頭をボコスカ殴る美和と、なんだかんだそれが好きな私の、いつも通りの昼休み。