「お前らー!また遅刻か!」
うわー、最悪。数学じゃん。前も界君と遅刻したから、二回目ってことなのか。
「すみません」
仲直りして早々、先生に二人で怒られてますよ。けどね、今はいつもは怖い先生が全然怖くないんだ。だって、華奈が隣にいるから。
「って、お前らじゃなくて星野はまただが小林は初か」
「あ、はー。そうです」
華奈の適当な返事につい顔がにやけてしまって大変。
「お前ら、神宮寺は一緒じゃないのか?」
「あー、はいー」
またもや華奈の適当な返事。お願いだからもうやめて!笑っちゃうから。
「ふっ…」
や、やばい。つい声が漏れてしまった。ぱっと先生の目が私を見る。
「星野ー!!遅刻した分際で笑ってんな!」
「すみません!」
「ふっ…」
か、華奈!笑ってるし!やばいよ。先生の怒りが増す。
「おい!二人とも、後で反省文だ!!」
「え…」
先生の反省文は有名で本当に面倒くさいらしい。
でも、やっぱりそれでも、絶対やりたくない、最悪、とか思うほどじゃないんだ。
席について華奈と私は目を合わせて笑い合う。
そっと控えめに肩を叩かれる。
振り向くと後ろの席のちひろちゃんが私に紙を渡してきてニコッと笑った。
「あ、ありがとう…?」
私はその紙を受け取ってぎこちなく前を向いた。
なんだろ、この紙…
四つ折りしてある少し大きめの紙をゆっくり、開いてみると
夏織へ
小林と仲直りしたのかな?
仲直りしたならなんか安心!
最近元気なさそうだったから…今見てみたら先生に怒られても普通に笑ってるし(笑)。反省文、頑張れ!!
とりあえず良かった!
もう喧嘩すんなよ?
後さ、界知らない?
知らないならいいんだけど…
まぁ、もし知ってたらすぐ手紙回して!よろしく。
それじゃ!
湊より
湊からだ。心配してくれたんだ。嬉しいな。それと界君…とにかく書いてみよ。
湊へ
華奈とのこと、心配してくれてありがとう!もう大丈夫だよ。それに喧嘩だってしないから。ちょっとしたのはあるかもだけど…
私、界君に会ってないし知らないな。
でも、界君時々遅れてくるじゃん?だから、今日も寝坊とかなんかで遅刻してるだけだよ。多分だけど。
っていうか、いつの間に界君と仲良くなったの!?
それとメールでよくね?なんて思って今手紙を書いてるんだけどなんでメールじゃダメなの?
夏織より
よし!
後ろを高速で向き、ちひろちゃんと目を合わせる。
「ごめん、湊にお願いしてもいい?」
「あ、うん。いいよ」
またしてもニコッと笑ってて、私のハートにキューピッドの矢が打たれました。
少し見とれてから、また前を高速で向く。
湊から手紙くるかな?
そわそわしながら授業を受けていた。
「遅刻した星野。答えろ」
「はいっ!?」
唐突に問いかけられ、授業の内容とか全く入ってないのに…
そういえば、前にもこんなことあったな。そのときは、湊が答えてくれて…でも、そんないつも湊に助けてもらってばかりはダメだし、自分で答えなきゃ。
「えーと…」
「星野、まさか"聞いてなかった"とか、ないよな?」
すごい威圧…これで答えなかったらどうなることやら。
「き、きいてますよ!えーと…」
肩を軽く触れられる。振り返ると天使のような顔で私を見ているちひろちゃんと目が合う。
「夏織ちゃん、これ」
ちひろちゃんはノートを指差して私に答えを教えてくれる。
「y=3x…?」
それを私はゆっくりと読み進める。
「正解だ。お前が解けるわけないと思ったんだがな…ちゃんと自分で考えたのか?」
そんなん私が出来ると思いますか?
ってのが言いたいんだけど、こんなこと先生に言いにくいし…
「ちひろちゃんが教えてくれました」
と正直にね。
「さすが水田だな。お前は頭いい2人に助けられたなぁ。ははっ!」
2人?なんでこの人が私が湊に助けられたこと知ってんの…!?あぁでも、誰かが意外にも社会の先生と数学の先生が仲いいって言ってたな。だから、話したのか。
「清水と水田!こんなバカに付き合ってやんなくていいんだぞ」
先生…余計なお世話ですよ…私、バカだけど…でも…?でもなんだろう…
「俺はこんなバカでも大切な幼馴染ですから。俺が一緒にいたいからいるだけですので」
湊って毎回すごいなって思うんだよね。 先生にそうやって言い返すことができるところとか。
「ひゅーひゅー!湊の名言来ましたー!!」
クラスの男どもが湊を茶化す。
「は?」
「今のはどういうことですか?告白ですかー??」
「んなわけねーだろ。お前ら何言ってんのやら…」
クラスの男どもは、湊を冷やかすけど湊はそれに対してあっさりしてるところはいいと思う。いいと思うっていうか少しは私がからかわれないように気を使ってくれてる感じが嬉しい。
「ではではー、告白の答えをどうぞ!」
「…はっ!?」
せっかく湊がさっぱりさせてくれたのになんなのよ。自由気まますぎるの。この男どもは。
「だーかーらー、告白の答えをどうぞって!」
しつこいなあ。イライラする。これをストレスっていうの?久しぶりにイライラしたわ。もうなんてこった!!
「おまえらさー…もうそろ、人の気をしれよ」
湊?
この声は出ないけど湊が私のためにそう言ってくれてることは十分わかった。
「なんだよ!話題になるような告白をしたお前が悪いんだろ?」
「あのなー、俺は大切な幼馴染だから一緒にいるってことを言ったんだけど。恋愛的な好きの方じゃないから」
「んな、遠慮せずに言えよ!」
ああ…こいつら、もうなんなの!?
「しつけえよ!そろそろ黙れ」
私が叫ぼうとした途端、そのちょっとした声は湊の怒りの声にかき消された。
湊は滅多に怒ることがないから、クラスのみんなも驚いていた。
「つまんねぇの」
そう口々にしてみんなは席に着いていった。
うわー、最悪。数学じゃん。前も界君と遅刻したから、二回目ってことなのか。
「すみません」
仲直りして早々、先生に二人で怒られてますよ。けどね、今はいつもは怖い先生が全然怖くないんだ。だって、華奈が隣にいるから。
「って、お前らじゃなくて星野はまただが小林は初か」
「あ、はー。そうです」
華奈の適当な返事につい顔がにやけてしまって大変。
「お前ら、神宮寺は一緒じゃないのか?」
「あー、はいー」
またもや華奈の適当な返事。お願いだからもうやめて!笑っちゃうから。
「ふっ…」
や、やばい。つい声が漏れてしまった。ぱっと先生の目が私を見る。
「星野ー!!遅刻した分際で笑ってんな!」
「すみません!」
「ふっ…」
か、華奈!笑ってるし!やばいよ。先生の怒りが増す。
「おい!二人とも、後で反省文だ!!」
「え…」
先生の反省文は有名で本当に面倒くさいらしい。
でも、やっぱりそれでも、絶対やりたくない、最悪、とか思うほどじゃないんだ。
席について華奈と私は目を合わせて笑い合う。
そっと控えめに肩を叩かれる。
振り向くと後ろの席のちひろちゃんが私に紙を渡してきてニコッと笑った。
「あ、ありがとう…?」
私はその紙を受け取ってぎこちなく前を向いた。
なんだろ、この紙…
四つ折りしてある少し大きめの紙をゆっくり、開いてみると
夏織へ
小林と仲直りしたのかな?
仲直りしたならなんか安心!
最近元気なさそうだったから…今見てみたら先生に怒られても普通に笑ってるし(笑)。反省文、頑張れ!!
とりあえず良かった!
もう喧嘩すんなよ?
後さ、界知らない?
知らないならいいんだけど…
まぁ、もし知ってたらすぐ手紙回して!よろしく。
それじゃ!
湊より
湊からだ。心配してくれたんだ。嬉しいな。それと界君…とにかく書いてみよ。
湊へ
華奈とのこと、心配してくれてありがとう!もう大丈夫だよ。それに喧嘩だってしないから。ちょっとしたのはあるかもだけど…
私、界君に会ってないし知らないな。
でも、界君時々遅れてくるじゃん?だから、今日も寝坊とかなんかで遅刻してるだけだよ。多分だけど。
っていうか、いつの間に界君と仲良くなったの!?
それとメールでよくね?なんて思って今手紙を書いてるんだけどなんでメールじゃダメなの?
夏織より
よし!
後ろを高速で向き、ちひろちゃんと目を合わせる。
「ごめん、湊にお願いしてもいい?」
「あ、うん。いいよ」
またしてもニコッと笑ってて、私のハートにキューピッドの矢が打たれました。
少し見とれてから、また前を高速で向く。
湊から手紙くるかな?
そわそわしながら授業を受けていた。
「遅刻した星野。答えろ」
「はいっ!?」
唐突に問いかけられ、授業の内容とか全く入ってないのに…
そういえば、前にもこんなことあったな。そのときは、湊が答えてくれて…でも、そんないつも湊に助けてもらってばかりはダメだし、自分で答えなきゃ。
「えーと…」
「星野、まさか"聞いてなかった"とか、ないよな?」
すごい威圧…これで答えなかったらどうなることやら。
「き、きいてますよ!えーと…」
肩を軽く触れられる。振り返ると天使のような顔で私を見ているちひろちゃんと目が合う。
「夏織ちゃん、これ」
ちひろちゃんはノートを指差して私に答えを教えてくれる。
「y=3x…?」
それを私はゆっくりと読み進める。
「正解だ。お前が解けるわけないと思ったんだがな…ちゃんと自分で考えたのか?」
そんなん私が出来ると思いますか?
ってのが言いたいんだけど、こんなこと先生に言いにくいし…
「ちひろちゃんが教えてくれました」
と正直にね。
「さすが水田だな。お前は頭いい2人に助けられたなぁ。ははっ!」
2人?なんでこの人が私が湊に助けられたこと知ってんの…!?あぁでも、誰かが意外にも社会の先生と数学の先生が仲いいって言ってたな。だから、話したのか。
「清水と水田!こんなバカに付き合ってやんなくていいんだぞ」
先生…余計なお世話ですよ…私、バカだけど…でも…?でもなんだろう…
「俺はこんなバカでも大切な幼馴染ですから。俺が一緒にいたいからいるだけですので」
湊って毎回すごいなって思うんだよね。 先生にそうやって言い返すことができるところとか。
「ひゅーひゅー!湊の名言来ましたー!!」
クラスの男どもが湊を茶化す。
「は?」
「今のはどういうことですか?告白ですかー??」
「んなわけねーだろ。お前ら何言ってんのやら…」
クラスの男どもは、湊を冷やかすけど湊はそれに対してあっさりしてるところはいいと思う。いいと思うっていうか少しは私がからかわれないように気を使ってくれてる感じが嬉しい。
「ではではー、告白の答えをどうぞ!」
「…はっ!?」
せっかく湊がさっぱりさせてくれたのになんなのよ。自由気まますぎるの。この男どもは。
「だーかーらー、告白の答えをどうぞって!」
しつこいなあ。イライラする。これをストレスっていうの?久しぶりにイライラしたわ。もうなんてこった!!
「おまえらさー…もうそろ、人の気をしれよ」
湊?
この声は出ないけど湊が私のためにそう言ってくれてることは十分わかった。
「なんだよ!話題になるような告白をしたお前が悪いんだろ?」
「あのなー、俺は大切な幼馴染だから一緒にいるってことを言ったんだけど。恋愛的な好きの方じゃないから」
「んな、遠慮せずに言えよ!」
ああ…こいつら、もうなんなの!?
「しつけえよ!そろそろ黙れ」
私が叫ぼうとした途端、そのちょっとした声は湊の怒りの声にかき消された。
湊は滅多に怒ることがないから、クラスのみんなも驚いていた。
「つまんねぇの」
そう口々にしてみんなは席に着いていった。
