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「……わぁ……綺麗っ……」




大きな水槽の中には
私たちより何倍も大きい
ジンベイザメがいて、



今悩んでいることが、
すごくちっぽけな事だと
思ってしまうほど、
圧倒されている。




「……めい、昨日……
尚と……なんか……あった……?」



美咲は水槽を眺めながら、
目線をずらさずに言う。


「……尚と?

……うーん……なんかあった……というか

事故の話……の事とか……
今の気持ち……とかかな……」




「……そっか。」


「……うん」




「めいは尚の気持ちに
答えたくなる、けど……

颯太への気持ち、忘れちゃダメだよ」




「……うん、忘れない。
私、待ってるだけじゃなくて……
自分から頑張るって決めたから……」



そう言うと、美咲は
急に私の方を向いて、



「頑張れっ!」


そう言って抱きついてきた。





本当にありがとう、美咲