「そーらーくーん!」そう言って空くんを呼ぼうとおもったけど息を止める。




……すごい女の子達の集まり……


って!!!



真ん中にいるの空くんじゃん!!



……うわぁ話しかけるのやめとこ……


くるっと回って自分のクラスに
帰ろうとすると、


「なーに?俺に用事あるでしょ?
……なんで逃げるの?」


手首をグイッと掴まれて、体制を崩す。




……えっ……転ぶっ……




バフッ……



「……こっ……転んでないっ……」




気づけば空くんの
……腕の中にいた。



「なに?そんなに俺に抱きつきたかった?」

「は、はぁ……?!ち、ちがうから!!」



……もうなんなのよ……



「もうそんなに遠慮しなくて…「え、遠慮なんてしてませんっ!!!」



こんなにからかわれてお礼っていうのも
なんかあれなんだけど……


「でも……ありがとう空くん……」



助けてもらったには変わりないもんね…?




「……つー……今のはヤベぇ……っ」

「……え?あれなんか悪いことした!?!」


みるみる空くんの顔は赤く染まる。

……あれなんかしたかな私……



「……って……それ生徒総会の紙?」
顔を手でパタパタさせながら空くんは
私の手に持つ紙を見つめる。


「あ!そ、そう!これを届けに……」

「おーわざわざさんきゅーな!!
流石仕事が早いこと。」

「そ、それはどーも!」


そう言って帰ろうとしたら





「こりゃ美咲も夢中になるわ……」



ポリポリと首を掻きながら空くんが言った。





「……え?……美咲……がどうした?」





「んーーー……知らねーんだなやっぱ……
……あーなんもねー!!ありがとねめい!」


「え?あ、うん!どういたしまして!」



…美咲と空くんの関係ってなんかあったけ…


空くんと友達なのかな……