「いやあぁっ!!」



自分の声に驚き、ベッドから勢いよく飛び起きた。
肩を大きく揺らしながら、ハァハァと荒い呼吸を繰り返す。


息…出来てるよね?


呼吸が出来ている事を確認しホッと一安心していると、背中に不快感を感じ始めた。

恐る恐る背中に手を伸ばすと、寝巻きのTシャツが、べったりと背中にくっついていた。尋常じゃない汗で濡れていたのだ。

それに驚きながら、すぐさまTシャツを脱ぎ捨てる。
今の季節は夏だが、こんなに汗で濡れて起きたことは今までで一度もない。



「これが、悪夢っていうやつ…?」


ポツリと呟きながら、再びベッドに横になった。
身体が怠い…喉が渇く。


その時だった。
ドタドタドタッと一階から二階の自室の前まで激しい足音が聞こえたかと思うと、勢いよくドアがガチャリと開いた。