「ふーん、じゃ、俺と話そうよ」 「あ、いいよ」 そう言ってみたものの、何を話せばいいのか、本当に分からない。 「あ、三村くんはどうしてここに来たの?」 私は、その時、ふと思い浮かんだことを言ってみる。 「あー、俺?俺はー・・・あー、まあ、何となく?」 三村くんは、珍しく焦っている。 だから、何かがあった事は、すぐに分かった。 それに、何となくで朝中庭に来る人なんて、ほとんどいない。 「ん?どうしたの?」 「いや、だから何もないって」