うん、言ってスッキリしてから思った。言いすぎた。素直すぎた。いや、素直なのはいいことだけど、オブラートに包まなすぎた。
いまのわたしの言葉にはオブラートの欠片もない。皮のない餃子みたいなもんだった。
いや、それはそれで美味しいやん…
ってそんなこと考えている場合ではない。
榊は黙ったままだ、間が怖い。
相手は仮にも男の子、戦ったら勝ち目がない。
もっと考えて発言すれば良かった。
でもこれ以上関わりを持ちたくなくて、どこかスッキリして後悔していない自分もいた。
とりあえず、
部活行っていいかな????♪
「ワイ、ブカツ、サヨウナラ」
沈黙が怖かったので必要最低限の言葉だけ並べて逃げることにした。
あぁ、明日からも同じクラスなのつら…
リュックで顔を抑えたまま、小さな視界で榊の横を通り過ぎ
ようとしたんだけど…
