王道なんて逸らしてしまえ




この声は朝も聞いた。



なんでこう遭遇するかな。
ほんとフラグだけやたら立つなわたしの人生…







とりあえずいつもひどい顔面が落書きを経ていつもを超越するレベルで酷いので振り返ることは許されない。





「サカキクン、コンニチハ」

わたしは振り返らずにロボットのように声をひねり出した。




「なんで硬直カタコト?やっぱ神田さん変わってるね」






すべてはおまえが苦手だからさ




「先を急ぐので、某は失礼する」

なぜか武士口調になったわたしはさっと教室に入った、が、




「待ってよ、ちょっと話そうよ神田さん」







このイケメン、わたしのスピードに追いついてきた…だと…?(至って普通のスピード)